フリーランスはワーケーションに向いているって本当?

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┃ 1.南の島でワーケーションしてみました

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アフターコロナの時代の「新しい働き方」の中で、もっとも魅力的な言葉「ワー
ケーション」
観光地や豊かな自然のなかで休暇を楽しみながら仕事ができるという、夢のよう
な働き方です。場所や時間に縛られないフリーランスに向いていると言われてい
ますが、実際に踏み切るには少し勇気が要りそうです。
場所の選定、宿泊費や交通費、通信環境、周りの人の理解などいろいろな課題を
クリアしなければワーケーションはできないと思われるからです。

今回、お盆休みに夫の故郷である奄美地方の徳之島に帰省することになり、その
間の仕事を「ワーケーション」としてやってみようと思い立ちました。
近年、全国の自治体の多くがワーケーション誘致の取り組みを行っており、地元
の徳之島天城町でもワーケーションのための施設を格安で貸し出しています。
早速、天城町役場企画財政課ふるさと創生室に連絡を取ってみました。

以下、『初めてのワーケーション：ふるさと編』として体験記をお送りします。

徳之島は、世界自然遺産にも登録された希少な固有生物と亜熱帯の大自然に恵ま
れた楽園の島です。
サンゴ礁に囲まれた白砂の美しいヨナマビーチを見下ろすバンガローが、ワーケ
ーションのために用意されていました。
役場職員の方から鍵を受け取り、設備の説明を受けた後は全く一人だけの空間に
なります。
バンガローといっても中はログハウス風の立派な造りで、１階にテレワーク用の
大きな木製テーブルのあるリビングと２段ベッド、２階が板敷のフリースペース
となっていて、ミニキッチンとバス・トイレも完備されています。デッキからは
海に沈む夕陽を眺めることができ、庭にある石造りのバーベキュー台も自由に使
えるとのこと。
1棟には同じ造りの部屋がもう一つあり、その2部屋を宿泊用とワークスペース用
とに分けて使用します。

この設備だけですっかりバケーション気分が盛り上がりますが、ワークの方も光
回線　Wi-Fi完備で、WEB会議用モニターやマイク、プリンター、文房具なども無
料貸し出しとなっており、パソコンを開いてすぐに仕事が始められました。
集落やビーチからは少し距離があるので日中は静かで仕事に集中できます。
かすかな波の音や木々の葉擦れの音を聞きながらパソコンに向かうのは、とても
贅沢な気分でした。
疲れたら窓から青い海を眺めたり、砂浜へ出て波に足を付けたり、気分転換もで
きて仕事の効率は上がった気がします。一日目を仕事の日、翌日は海で遊ぶ日と
決めていたのですが、思ったよりサクサクと仕事がはかどり、日没までにすべて
の仕事が完了しました。
海に沈む夕日を見たいという気持ちが後押ししてくれたのだと思います。
実際、夕暮れの海を眺めながらゆっくりとお酒を飲む気分は最高で、一日仕事を
した後のご褒美タイムになりました。

気になる料金は1棟2部屋の宿泊と機材使用も含め、1泊4名まで14,000円（1名増
すごと2000円加算）でした。
1棟分の料金を支払えば使い方は自由なので、家族を連れて行っても大丈夫です
・
2部屋で8名まで泊まれるので、家族や友人8人で利用すれば1人2,750円で泊まれ
ます。
15時チェックイン10時チェックアウトですが、10時以降も仕事をしたい場合、予
約が入っていなければ対応可能ですのでご相談ください。とのことです。

ふるさと創生課の方にお話を伺いました。

・天城町ではマリンスポーツ体験や美しい夕日、世界自然遺産登録された島の自
然など、都会では味わえない非日常を提供しています。ゆったりと遊びながら仕
事をしていただきたい。

・これまで一般の観光や研修用に使用していた建物をテレワーク用に整備したの
で、居住性が良く安価に提供できています。

・新型コロナウィルス感染拡大で今は大々的に宣伝はできませんが、いずれは旅
行会社とのタイアップや長期滞在の方のための施策も検討していければと思って
います。

とのことでした。

今回のワーケーション体験で感じたことは

㈰自分の故郷やなじみのある土地などへ「行ったついでのワーケーション」か
ら始めれば交通費や滞在費を抑えられ、気軽に始められる。

㈪ワーケーションしたい場所があれば、そこの自治体に相談してみる。公営の
施設やサービスなどを実施しているところも多い。

㈫今回のような１棟貸しの施設であれば、家族で出かけて自分はテレワーク、
家族は海で遊び夜はみんなでバーベキュー、といった楽しみ方もできる。

いずれにしても、ワーケーションとは普段の生活の延長線上にあるものだと思い
ました。

踏み出す勇気を?き集めなくても、「非日常」の世界はわりとすぐ傍にあります。
そこで見つけた喜びや幸せが、仕事の生産性をあげ、ウェルビーイングな生き方
につながっていくのではと思いました。

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